求人情報などを見ていると目に入る「倉庫内出荷作業」。
時給が良いものが多いですが、具体的にどんな仕事内容なのかわからず、なかなか手を出せない方もいるかもしれません。
出荷作業バイトは倉庫の中で出荷する荷物を仕分けするお仕事なのですが、特に女性の場合は、「重労働なのでは?人間関係が厳しいのでは?」と不安を持つ方もいるでしょう。
そんな方に向けて、この記事では具体的なお仕事内容や平均時給、向いている人などをわかりやすく解説します。
メリット・デメリットや、実際に働いた人の本音もご紹介するので、バイトを探している・出荷作業バイトが気になっているという方はぜひ参考にしてみてください。
倉庫内出荷作業のバイトとは
倉庫内出荷作業バイトとは、文字通り、倉庫の中で出荷のために、さまざまな荷物を積み下ろしたり、仕分けしたりする作業のことをいいます。
一般的な物流業界では、倉庫にさまざまな商品がまとめて保管されており、注文が届いたら倉庫から商品を出荷するという流れになっています。その出荷の部分を担当するお仕事が倉庫内出荷作業です。
このお仕事は経験者も少なく、「興味があるけど、わからないことが多くて手を出せない。」と感じる方も多いでしょう。
では、倉庫内出荷作業の基本的なお仕事内容について見ていきましょう。
仕事内容
倉庫内出荷作業は総称で、具体的に勤務をしてみると、さまざまな作業があることがわかります。多くの場合は「ピッキング」、「検品」、「出荷」の3つに振り分けられるでしょう。それぞれに「注文された商品を集める」「出荷内容を確認する」「送り先を確認する」などの意味があり、出荷にまつわる工程を分担するといったイメージです。
この他にも、商品の「梱包」などが含まれることがあり、求人情報には「倉庫内出荷作業」という名前ではなく「ピッキング」など、それぞれの名前で募集がかかっていることもあります。
それぞれの仕事内容について詳しく見てみましょう。
ピッキング
「ピッキング」とは、注文の入った商品を注文書の通りの個数だけ数えて集めるピックアップ作業のことを指します。
多くの場合、ハンディと呼ばれる手のひらサイズの機械で商品のバーコードを読み取り、画面に表示された個数の商品を集めカゴに入れるという流れです。商品は記号などで棚に管理されているので、そこまで難しい作業ではありません。
ピッキングの中にも、オーダーピッキング(出荷先ごとに商品を集める方法)や、バッチピッキング(商品を先に集め、出荷先ごとに分ける方法)などの種類があります。
検品
「検品」は、出荷する商品が間違えていないか、確認をする仕事です。出荷リストには、商品の名前、注文数、納品先、期日などが記載してありますので、間違いがないかをチェックしていきます。
不良品がないか、賞味期限の切れている食品はまじっていないかなども同時に見ていきます。注文間違いは後々大きなトラブルにもなりかねないので、大切な工程です。
出荷
「出荷」は、梱包されて発送されるばかりになっている商品の、最終的なチェックをする工程です。納品先リストや送り状などを見ながら、ここでも商品の内容や注文数を確認します。同時に、きちんと梱包され、送り状がしっかり貼られているか、宛先が合っているかなどをチェックします。ここでしっかり見ておかないと、違う店舗に配送されて大きなトラブルとなるので、こちらもとても大切な工程です。
給与形態・平均時給
倉庫内作業には、正社員、派遣社員、アルバイト、パートとさまざまな給与形態があります。正社員であれば、平均年収は384万円、月給ならば32万程度といえるでしょう。
派遣社員の平均時給は1,217円、パートアルバイトでも1,091円と、簡単作業ながら高時給は確保されているお仕事です。
医薬品などを取り扱う倉庫では、時給1,400円などの高額案件も存在しますので、見つけたらチェックしてみると良いでしょう。
勤務時間
倉庫内出荷作業の勤務時間は各倉庫に寄りますが、一般的には6〜8時間であることが多いようです。物流倉庫の場合は、トラックで荷物を運び出すタイミングに合わせて勤務することも多く、その場合は朝から夜まで、深夜帯などにも作業をする場合があります。
出荷作業の間は動きまわっているので、長時間は体力的に難しいという方もいるでしょう。派遣会社によっては、1日の勤務時間を選択できるものもありますので、利用してみると良いでしょう。
【きつい・疲れる】倉庫内出荷作業バイトの体験談・評判
1日中動き回る倉庫内出荷バイトは、体力的にキツイ、商品が多くて大変、思った以上に忙しいなどの口コミが多く見られます。
女性の方などは、取り扱う商品は何かなどを、事前に確認してから応募すると良いでしょう。
(大学生・男性)
はじめて倉庫作業に挑戦しましたが、荷物は重いし1日中立ちっぱなし、腰が痛くてかなりつらかったです。時間制限がある職場だったので、商品を壊さないように気をつけながら間に合わせるのが本当に大変でした。単純作業ではありますが、意外と肉体的にも精神的にも疲れる仕事だと思います。
(フリーター・女性)
軽作業として募集されていたので、体力のない私でもできるかな〜と気軽な気持ちで働いてみたら出荷作業で、結構疲れました……。荷物はめちゃくちゃ重いわけではないけど、体力がない人は結構つらいと思います。
【楽しい】倉庫内出荷作業のバイト体験談・評判
倉庫内出荷作業は、黙々と働きたい方、簡単なお仕事で稼ぎたい方などに高評価となっています。
楽しい!と感じた方の体験談も見てみましょう。
(20代・主婦)
私は接客などがあまり得意ではないので、マイペースにできる倉庫作業は向いているなと感じています。衣類のピッキングをしましたが、正直、軽くてとても簡単でした。大学生などの若い子もいましたが、私と同じような主婦の方も多かったので、話の合う人が見つかりやすく、楽しく働けました。
(大学生・男性)
1日単位でサクッと働けるので好きなバイトです!倉庫内でのバイトはピッキング・仕分け・出荷作業などいろいろやりましたが、単純作業なのでどの現場でも焦ることなく働けて、ちょっとしたゲーム感覚で作業できるので楽しいです。
倉庫内出荷作業バイトのメリット
出荷作業バイトを体験した実際の声もわかったところで、出荷作業バイトのメリットについて詳しくご紹介します。
応募してみようかお悩みの方は、ぜひ参考にしてみてください。
未経験でも働きやすい
倉庫内出荷作業バイトの大きなメリットは、未経験でも働きやすいという点でしょう。
バイトを始める時、研修期間は時給が低かったりと少し面倒なものです。お仕事に慣れるまでは、上手く動けない自分にストレスを感じる人も多いかもしれません。
しかし、倉庫内出荷作業のほとんどの工程は、単純作業のくり返しです。難しいものはないので、未経験者でもすぐに作業を覚えて、自分が戦力になっていると実感できるでしょう。
人間関係がさっぱりしている
倉庫内出荷作業は、人間関係がさっぱりしているというメリットもあります。ほとんどのアルバイトでは、他のスタッフと関わりながら進めることが多いので、先輩やグループのしがらみなどが面倒に感じることがあります。
出荷作業はほとんどの場合、個人で進める作業なので、人間関係に悩むようなことは少ないといえるでしょう。体力勝負のお仕事とはいえ、幅広い年齢層の人が働いているので、ミドル層の方などでも安心してできるお仕事です。
単発で働ける
倉庫内出荷作業バイトは、正社員、派遣社員、パートアルバイトとて長期スタッフとして働く以外にも、単発などの業務形態で気軽に挑戦できるのも嬉しいポイントです。
単発であれば、自分のライフスタイルに合わせて無理のないお仕事を確保できるでしょう。派遣会社を利用すれば、単発、日払い、短期、土日休みなど、自分の条件に合わせてお仕事を紹介してもらえるので、体力に自信のない女性や、忙しい方などにも安心です。
深夜帯ならもっと稼げる
倉庫内出荷作業バイトは、深夜帯の勤務の求人が多いことも特徴のひとつです。出荷はトラックの時間に合わせて行いますので、作業が深夜になることもあります。
もともと1,000円を超えることの多い倉庫バイトですが、深夜帯ならばさらに時給がアップし、しっかりと稼げるでしょう。
派遣会社などに登録して週1〜2日だけに限定すれば、身体に無理をさせすぎずに安定した副収入を確保できます。繁忙期なども高時給の単発バイトの募集があるので、より高時給で働きたい方は求人を調べてみましょう。
倉庫内出荷作業バイトのデメリット
倉庫内出荷作業は、覚えやすくて初心者でも手を出しやすい簡単作業が魅力のひとつではありますが、人によってはやはりデメリットと感じるポイントもあるようです。
応募した後に、「こんなはずじゃなかった!」と思うことがないように、応募の際は求人条件をよく確認しておきましょう。
責任感が強い仕事でもある
簡単な単純作業のくり返しというイメージのある倉庫内出荷作業ですが、企業から委託された大切な商品を扱っている、責任感の強い仕事であるということは覚えておきましょう。出荷作業は一連の工程でつながっています。自分が気を抜いて招いたひとつのミスが、のちのちまで影響し、最終的には納品先とのトラブルにまで発展することがあります。そうなれば、会社に大きな損害を与えることにもなってしまうので、必ず集中して臨むようにしましょう。
倉庫によっては空調がない
倉庫に寄りますが、空調などの設備がない施設の場合、作業がきついと感じる方は多いようです。冬の寒い日は、重ね着をしたり動いたりすることで解消できるかもしれません。しかし、夏の暑い日は体調管理に特に気を付ける必要があるでしょう。
また、食品を扱っている倉庫では、食品の劣化を防ぐために倉庫内を低温に保っている場合があります。マイナスの温度の中で働くこともあるため、寒さが苦手な人は事前にしっかりと確認をしておきましょう。
倉庫内出荷作業バイトに向いている人の特徴
次に、倉庫内出荷作業バイトに向いている人の特徴を見ていきましょう。
せっかく採用されたのに「あまり自分には合っていなかった……」ということにならないように、参考にしてみてください。
体力に自信がある人
倉庫内出荷作業は軽作業ではありますが、体力に自信がある人なら苦なく働けるでしょう。
足腰を使うので、運動をかねて収入も確保したいなと思える方、健康のためにウォーキングを始めたいと思っている方などにも良いのではないでしょうか。
黙々と働きたい人
倉庫内出荷作業は接客や営業などが苦手な方や、黙々とした作業を希望する方にとても向いています。
出荷のお仕事はどの工程も基本的には自分1人で担当するので、マイペースにこつこつと取り組めるでしょう。もちろん現場の担当スタッフさんとのコミュニケーションやグループ確認などは怠ってはいけませんが、一般的な接客のバイトと比べるとかなり気楽に取り組めるはずです。
ルーティンワークが好きな人
「ルーティーンワーク」とは毎日同じ作業を繰り返すこと、形の決まったお仕事をすることなどをいいます。倉庫内出荷作業は基本的に同じことの繰り返しなので、ルーティンワークが好きな安定志向の人に向いているでしょう。
反対に、同じことをしていると飽きてしまう、刺激を求める、いろいろな仕事がしてみたいというタイプの方には、少し退屈に感じるかもしれません。
倉庫内出荷作業バイトをするなら派遣会社がおすすめ
「倉庫内出荷作業バイトをしたい!」と思ったら、派遣会社を利用するのがおすすめです。派遣バイトであれば、普通のパートアルバイトよりも平均時給が高いですし、「週1〜2日だけ」「単発」などの細かい条件を指定してお仕事を紹介してもらえるのでとても便利です。倉庫出荷作業は、「軽作業」として募集がかかります。軽作業に特化した派遣会社を選べば、スムーズに希望のお仕事と出会えるでしょう。
テイケイワークス東京
運営会社 | テイケイワークス東京株式会社 |
得意な職種 | 軽作業、物流関係 |
「テイケイワークス東京」は、倉庫作業、仕分け、梱包、シール貼りなどの「軽作業」に特化した派遣会社なので、東京を中心とした関東エリアで倉庫出荷作業を探している方に最適です。
登録するには、1時間程度の登録会に参加する必要があります。面談では、自分の就きたい仕事の内容や持っているスキルなどを担当者に伝えましょう。最短で次の日から働き始めることも可能です。
未経験OKの簡単な求人案件が多く、日払い、単発、平日のみ、週2〜3日のみと、希望条件が細かく設定できるので、学生さんやフリーター、主婦主夫の方、副業の方などにも人気があります。
工場ワークス
運営会社 | 株式会社インターワークス |
得意な職種 | 工場・製造業 |
「工場ワークス」は、製造業、工場などの案件に特化した派遣会社です。お仕事の案件数は業界1位ともいわれ、男性女性ともに、生活に無理をせずお仕事を探したい人に向いています。良い案件は東京に集中しがちですが、工場ワークスは日本全国にわたり、好条件のお仕事を掲載しています。また、こちらを通してお仕事を確保すれば、入社祝いや慰労金などの特別報酬もあるので、正社員でなくとも安定して働くことができるでしょう。
日研トータルソーシング
運営会社 | 日研トータルソーシング株式会社 |
得意な職種 | 工場・製造業、介護・看護、建築業、事務・オフィスワーク |
「日研トータルソーシング」は、40年の歴史を持ち、東京をはじめとして全国に186カ所の拠点をもつ大手派遣会社です。
軽作業や製造業に特化した案件を多数掲載しており、未経験の人や、女性でも始めやすいお仕事を紹介しています。寮を完備した案件も多いため、地方へ引っ越して心機一転生活を切り替えようと思っている方にも良いのではないでしょうか。
アドバイザーと相談もできるので、正社員登用を目指してキャリアアップを考えている方にもおすすめです。
倉庫内出荷作業バイトの良くある質問
作業が簡単、単発などで気軽に始められるなど、倉庫内出荷作業バイトにはさまざまなメリットがあることがわかりました。
最後に、倉庫内出荷作業バイトを始める際によくある質問にお答えします。初めての倉庫内出荷作業で不安な方は、ぜひ参考にしてみてください。
女性でも働ける?
女性の方にとっては、シフトや時間を調整できる倉庫内出荷作業バイトは魅力的だと思います。「重いものを持つのでは?」と不安になるかもしれませんが、実際には、現在も多くの倉庫で女性が活躍中です。
食品や衣類など軽いものを扱う倉庫を選べば、身体への負担は押さえられます。未経験歓迎の案件が多いので、家事などと両立している主婦の方でも気軽に応募できるでしょう。
働いている年齢層はどれくらい?
倉庫内出荷作業バイトに興味があっても、「体力仕事というからには、若い子が多いのだろう。」とイメージしてしまい、ある程度の年齢になった方には手を出しにくいと感じるかもしれません。
しかし実際には、倉庫作業の現場ではとても幅広い年齢層の方が働いています。ミドル層から、時によってはシニア層まで元気に活躍しています。電化製品などの重量物を扱う倉庫では難しいかもしれませんが、軽い商品の案件であれば、運動にもなるのでおすすめです。
倉庫内出荷作業でよくあるミスとは?
倉庫内出荷作業は挑戦しやすい簡単作業ではありますが、気をつけていてもミスが発生することがあります。
比較的よくあるミスは、商品違い、色やサイズ違い、点数違い、送り先の間違いなどです。どれも各工程でしっかり確認をしていれば避けられるものですが、自分になじみのない商品を扱う時や、数字の入力、チラシなどの添付物などがある時は注意しましょう。
出荷作業のミスを減らし、集中力を保つには?
出荷作業はルーティーンワークなので、ついつい機械的に作業をしてしまいがちです。ひとつの工程でミスがあると後々まで影響があり、納品先に大きな迷惑をかけてしまいます。集中力を保ってミスなくお仕事をこなすためには、声出し確認や指先確認などを取り入れ、常に現場のスタッフとコミュニケーションをとりながら進めると良いでしょう。
簡単な作業とはいえ、自分の担当している商品が企業に委託されている大切な荷物ということをしっかりと認識して臨みましょう。
まとめ
倉庫内出荷作業バイトがどんなお仕事か、イメージはできたでしょうか。簡単で覚えやすく、単発で働くこともできる高時給の職種ですが、立ち仕事で体力勝負、思った以上に責任のあるお仕事であるということもわかったと思います。
出荷作業バイトといっても、扱う商品によって大変さは異なります。幅広い年齢の方でも取り組める作業ではありますが、自分にあった案件選びはとても重要といえるでしょう。
また、出荷作業バイトを始める時は、無理のない勤務条件を選べる派遣会社を利用するのがおすすめです。軽作業に特化している企業であれば、ライフスタイルを崩さずに、理想の収入を確保できるでしょう。