コールセンターといえば、ストレスが多いイメージをお持ちの方も多いかもしれません。
時給が高い点が魅力的なコールセンターの派遣やアルバイトは、お客様の第一窓口になるため、クレーム的な電話も多数入ってきます。そのような理由からストレスで体調を崩し、辞めてしまう方も少なくはありません。
しかし、向いている人にはとても割りのいい仕事でもあるので、人それぞれといえるでしょう。
この記事では、コールセンターはストレスが多いといわれる理由について詳しく解説します。ストレスの原因について先に知っておけば、ストレスへの対応もしやすいのではないでしょうか。
コールセンターはストレスが多いといわれる理由とは
コールセンターの離職率は業界全体でも高く、その原因のほとんどがストレスといわれています。半数以上の企業で、新人オペレーターの30%以上が早期退職をしているようです。
クレーム対応などによってストレスがかかる件数が多いのがその原因ですが、どうしてそれだけストレスが溜まりやすいのでしょうか?高い離職率とストレスの原因について調べてみました。
クレーム対応がつらい
1番はクレーム対応がつらいという点でしょう。
コールセンターには受電してお客様の問いに答えるインバウンド業務とこちらから電話をかけるアウトバウンド業務があります。
インバウンド業務 (受電/受信)は、特につらいとされています。インバウンド業務は、相手がどのようなテンションでかけてくるのか事前に知ることはできません。そのため、電話がつながったらもう怒っていたなんてことは日常茶飯事です。
たとえばスマートフォンの操作を案内する部署の場合には、使い方だけではなく金額などの料金に対するクレームも良く入ります。電話の応対がうまくいかないというだけでも、さらなるクレームに発展してしまうことも。
電話をかけた相手の反応がきつい
電話をかけた相手の反応がきついのもストレスのひとつです。こちらから電話をかけるアウトバウンド業務(発信)の場合には、電話を受けるインバウンド業務に比べてお客様からの風当たりがきついという声が多く見られました。
興味のない内容であれば、営業電話は冷たくあしらわれたり切られたりなどが多い特徴があります。
慣れるまで時間がかかる
コールセンターは、業務に慣れるまでの時間がかかる点がストレスになることが多いです。
しっかりと研修してくれる会社ならいいですが、研修に力を入れていない会社や研修が不十分な場合は、慣れるまでに1カ月以上など時間がかかることもあります。
電話の受け答えはどうしても自分の癖がついていますから、正しい言葉遣いで話せるようになるまでには時間がかかるでしょう。そのかわりに、慣れてしまえば俊敏に対応できてラクに働けるという声も多いので、ひたすら下積みを続けるしか対処方法はありません。
覚えることが多い
コールセンターの仕事は覚えることがとにかく多い点もストレスにつながります。
たとえば、インバウンド業務の場合は電話の受け答えから切電するまでの流れを正確に覚える必要があります。また、どのコールセンターに勤めるかによりますが、そのコールセンターで扱っている情報や商品について、当然ですが一般の方より覚えておく必要があります。
今はパソコンで検索などで働きやすくなっているようですが、商品やサービスについて詳しくなければコールセンターの仕事は務まりません。
このように、覚えることが多いことからコールセンターはストレスがたまります。
デスクワークで首や腰が痛い
コールセンターはデスクワークです。そのため首や腰が痛くなりストレスがたまることも。
基本的には、ついたてのようなもので隣の席とデスク部分だけを区切り、その狭いスペース内で電話に応対していきます。狭いスペース、なかなか立てない仕事環境、ずっと椅子に座ったままの仕事。このような点から、首や腰など、どうしても体が痛くなってしまいます。適度に休憩時間にマッサージをするなど、自分で防ぐ必要があるでしょう。
コールセンターの中には、トイレも決まった時間しか行けないという会社もあるので、入社時にしっかりチェックしましょう。
ノルマが決められている
コールセンターでは、ノルマが決められている場合も少なくありません。そのノルマがストレスになる方は多いです。
ノルマは、1日に何件電話をかけなくてはいけない、電話をとらなくてはいけない、という個人ごとに設定されている場合もあれば、全体で1つのノルマをこなしていく会社もあります。
ノルマはないと聞いていたのに、入社したら実はノルマがあったなんてことも……。
職場によって異なりますが、ノルマがプレッシャーとなり重くのしかかり、派遣や時給制だとインセンティブもないためやりがいを感じにくく、ストレスにつながることが多いようです。
人間関係の悩み
どんな職場にもいえることですが、人間関係の悩みが発生することもあるかもしれません。
コールセンターではあまり他の人と接する機会はありませんが、グループ制で休憩時間をとることが多いため、派閥ができていつのまにか一人ぼっちになっていた……なんてことも。また、上司やグループリーダーが怖いという人もいるようです。
一見いい職場を装っていても、実際のところは仲が悪くぎすぎすしている職場だったという事も少なくありません。これらは実際に働き始めないとわからないことなので、人間関係の悩みが発生した場合は上司に相談する・転職するなど対処しましょう。
コールセンターは単発・短期バイトで募集されることも多いので、一定期間働いたらすぐに辞められるのもメリットになるのではないでしょうか。
長く続けられない
コールセンターは、長く続けられないというのもストレスの原因です。
もちろん長期で募集をかけているコールセンターはあります。しかし、ほとんどの場合は繁忙期の間だけ人手が欲しいため短期バイトで募集されることが多く、派遣でも雇用が継続されなかったりと常に職を失う不安感がストレスとつながります。長く勤める場所を探しているのであれば、おすすめはできません。
コールセンターを渡り歩くというのも1つの手ですが、その度に研修を受けて新しい人間関係を築かなくてはいけないので大変です。また、仕事を探している期間は給料が出ないという欠点もあります。
特にストレスを受けやすいコールセンターとは?
コールセンターの中でも、クレームの多い窓口・少ない窓口があります。
ここからは、コールセンターの中でも特にストレスを受けやすいコールセンターをご紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。ストレスを受ける頻度が減れば、コールセンターでの業務もやりやすくなりますよね。
テレホンアポインター(テレアポ)
テレホンアポインター(テレアポ)はアウトバウンド業務で、コールセンターの中でも特にストレスを受ける可能性が高いです。
電話でサービスや商品をおすすめする仕事ですが、テレアポは成功率・成約率が非常に低い仕事です。営業電話のため、基本的に断られたり、中にはガチャ切りされたりなどの対応も多くなっています。
テレアポは、少しでも多くのアポを取るために誰よりも多く電話をかける必要があります。1日に何百件ものお客さまに電話をかけて、とれたアポは数件しかない……となると、ストレスにつながります。ノルマがプレッシャーとなり、ストレスになるという方は多いようです。
カスタマーセンター
電話を受けるインバウンド業務であるカスタマーセンターは、クレームが非常に多いです。
電話をしてくるのは、すべてが良い人と言うわけではありません。不満や怒りを抱えた顧客からの電話も集まるため、クレームに耐性がないと続けるのはきついでしょう。
中には、強い口調で罵詈雑言をぶつけてきたり、文句を言われたりと非常に理不尽な要求をされたりすることがあります。クレーム対応はそれだけ大きなストレスがのしかかってくるのです。
テクニカルサポート
テクニカルサポートは、インバウンド業務です。コールセンターの中でもプロフェッショナルが勤める業界で、専門的な案内を覚えることが多い特徴があります。
その知識はかなり専門的なものが多いので、覚えるだけでも一苦労です。また、それらの知識をわかりやすく伝えなければいけないため、自分の中だけで理解していてもだめなのが厄介な点。中には老齢の方からのお問い合わせなどもあり、その都度わかりやすく説明するのはストレスがたまるでしょう。
現在の職場のストレス…解消法は?
現在コールセンターに勤めていて、実際にストレスを感じている方は少なくないでしょう。辞めたいと思っていても生活がかかっているので、簡単に辞めることができないという方もいると思います。では、どのようにストレスを解消したらいいのでしょうか。
次に、コールセンターでのストレス解消法をご紹介します。
慣れるまで続けてみる
コールセンターでストレスを感じたら、慣れるまで続けてみるのもひとつの解決策です。
慣れていないからストレスを感じている人に有効な手段です。慣れてくると意外とクレームも聞き流せるようになりますし、慣れるとどういう時にどういう風に対応すればお客様が満足してくれるか、上手な対応がわかるようになってきます。
シフトを減らしてみる
コールセンターでストレスを感じたら、シフトを減らしてみましょう。多少のシフト変更なら対応してくれることが多いです。もちろん、突然言っては信用にも関わるので、事前に伝えて減らしてもらうのが最善でしょう。
コールセンターで勤務していた時間をリフレッシュにあてたり、転職活動にあてるのもいいでしょう。それだけでもだいぶストレスが緩和されていきます。どうしてもつらいようなら、休職も視野に入れましょう。
上司や先輩に相談する
コールセンターでの業務にストレスを感じたら、上司や先輩に相談してみましょう。自分では対処できない案件は上司に頼む、相談するのが1番です。場合によっては、部署の移動などで対応してくれることもあるようです。
コールセンターの上司には、バイトリーダーなど直属のまとめ役がいるはずです。その人にどうしてもつらいことを打ち明けてみてください。バイトを辞められると困るという部署の場合は、いろいろと相談に乗ってくれるはずです。
転職する
コールセンターでストレスを感じたときの最終手段は転職することです。
コールセンターでの業務が原因で胃に穴が開いたなど、さまざまな体験談がインターネットにはあふれています。病気になってしまっては元も子もありません。そのような末路をたどらないように、嫌なときにはキッパリ辞めるのも1つの方法です。
クレーム対応のない他のコールセンターや、コールセンター以外の業種に転職するなど自由です。コールセンターで働いて得たスキルは転職にもいかすことができます。転職には派遣会社を利用するのがおすすめですよ。
コールセンターで働く・転職するなら派遣会社に登録しよう
今回はコールセンターのストレスの原因やストレスの対処法などをご紹介しましたが、時給も高く、快適な環境でデスクワークのできるコールセンターは人気の仕事でもあります。
コールセンターで働く・転職するなら、派遣会社に登録するのがおすすめです。
派遣会社が間に立ってくれるので嫌なことは伝えやすいですし、辞める時もすんなりと辞めやすいですよ。
ここからは、コールセンターの求人探しにおすすめの派遣会社を3社ご紹介します。
テイケイワークス東京
運営会社 | テイケイワークス東京株式会社 |
求人数 | 451件(2023年1月時点) |
得意な職種 | コールセンター、軽作業 |
テイケイワークスは、軽作業やコールセンターの仕事を中心に紹介している派遣会社です。
応募の際に必要な履歴書・証明写真・印鑑は必要ありません。登録説明会に参加するだけで仕事を紹介してくれます。最短で2日以内にバイトを紹介してくれるので、仕事探しを急いでいる方にも向いています。
登録説明会は常に行われており、全部で26箇所以上の支店で応募が可能です。どの支店で登録しても、すべてのお仕事を紹介してもらうことが可能ですよ。まずは自宅に近い支店の登録説明会へ参加しましょう。
24時間体制のスタッフによるサポートもあるので、安心して働くことが可能です。
パソナ
運営会社 | 株式会社パソナ |
求人数 | 16413件(2023年1月時点) |
得意な職種 | コールセンター、一般事務 |
パソナは、オフィスワークに強い派遣会社です。ホームページから登録することが可能で、登録しない場合でも仕事の検索は可能です。福利厚生もしっかりしており、さまざまな面からサポートしてくれるでしょう。
心身ともに健康に安心して派遣の仕事に取り組んでいただけるように、パソナでは万全のサポート体制が整っています。社会保険や有給休暇だけでなく、国内トップクラスの福利厚生を提供している会社です。
定期健康診断もあるので、健康に不安がある方も健康的に働くことが可能となっています。
アデコ
運営会社 | アデコ株式会社 |
求人数 | 14045件(2023年1月時点) |
得意な職種 | オフィスワーク、コールセンター |
アデコは登録しないと業務内容は確認できません。しかし、アデコなら優良企業の事務系のお仕事も多数掲載されています。正社員では募集の少ない大手有名企業の一般事務などに、派遣として応募することも可能です。
登録の際には適性検査があり、自分に合った仕事を勧めてくれます。
コールセンターで働く際によくある質問
最後に、コールセンターで働く際によくある質問についてお答えいたします。
コールセンターで働いたことがない方の場合、
時給はどれくらいなのか、未経験者でも始められるのか……など、さまざまな疑問をお持ちだと思います。そのような悩みに対する回答をまとめました。
未経験でも始められる?
コールセンターの仕事は、未経験でも始めることが可能です。ほとんどの優良企業の場合にはしっかりと研修の時間がとられており、そこで基礎から実践まで教えてくれます。しかし、社会人経験のない方の場合には、敬語がうまく話せるかどうかが重要になってきます。
敬語については研修で教える企業もありますが、教えてくれない企業もあるでしょう。
ほとんどのケースはトークフローが用意されており、それに沿って案内をすればいいので、未経験者にもおすすめです。未経験で不安に感じる場合は、未経験OK!と記載されている求人に応募しましょう。
インバウンドとアウトバウンドどっちがラク?
インバウンドとアウトバウンド、どっちがラクかは人に寄ります。仕事内容をよく見て、どちらが自分に合っているか応募前にチェックしましょう。
しかし、アウトバウンドのコールセンターだと案件獲得に応じたインセンティブ支給制度もある可能性が高く、高収入を得たいならアウトバウンドがおすすめです。
研修や事前講習はある?
会社にもよりますが、ほとんどの企業で研修や事前講習はあるでしょう。コールセンターはその会社の看板のような役割を果たします。そこでお粗末な対応をしてしまえば問題になってしまいますよね。そのため、最低限の社会人としてのマナーや話し方など研修が用意されていることが多いです。
例えば、スマートフォンについてのコールセンターの場合はスマートフォンについて勉強させてくれるので、初心者で経験がないけど大丈夫かな?という方もチャレンジしてみる価値はあるでしょう。
コールセンターに向いてるのはどんな人?
コールセンターに向いてるのは、以下のような人です。
・話したり、聞いたりすることが好きな人
・座って仕事をするのが好きな人
・ポジティブな人
コールセンターでは基本的に1日中座って話をしているため、話すのが苦手な方は応募しないほうがいいでしょう。また、座って仕事をするのが好きな方にも向いています。座っているのがつらい方にはおすすめできません。
そして、ポジティブな人にも向いています。サッと気持ちを切り変えられる方であれば、クレームをいつまでもひきずることはないでしょう。
まとめ
今回はコールセンターのストレスの原因や、ストレス解消法、おすすめの派遣会社などをご紹介しました。
コールセンターにはアウトバウンド業務(発信)とインバウンド業務 (受電/受信)があり、コールセンターの種類によっても、ストレスの度合いは異なります。
人によってストレスは程度が違いますが、働いていると、どうしてもストレスは感じてしまうものです。
コールセンターの仕事を始めようと検討している方は、この記事を仕事選びの参考にしてみてください。快適に働き続けるためにも、事前に自分に合った仕事かどうかを判断して応募しましょう。
コールセンターの仕事内容についてもっと詳しく知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。