「派遣の登録会で行われるスキルチェックではどんな問題が出題されるのか知りたい」「結果が悪くて派遣に登録できないんじゃないかと不安」という疑問や悩みを抱えている方もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、派遣の登録会で実施されるスキルチェックの目的や内容を詳しく解説していきます。自分でできるスキルチェックの対策法や結果が悪い場合の対処法なども紹介しているので、ぜひご覧ください。
派遣バイトの仕組みについて知りたい方は、以下をチェックしてみてください。
スキルチェックの目的とは
スキルチェックは、未来の派遣先になる会社とのミスマッチ防止や派遣登録希望者のスキルを客観的に把握することなどを目的としているため、合否があるテストではありません。できる範囲で自分の今持っているスキルを発揮することが大切なので、目的を理解して安心してチャレンジしてみてください。
派遣先の会社とのミスマッチを防ぐ
スキルチェックは、派遣先会社と派遣登録者の間でのミスマッチを防ぐためにあります。スキルチェックによって能力を把握できれば、派遣会社は派遣先の企業が望んでいる人材と派遣登録希望者のスキルがマッチするかの判断がしやすくなるのです。自分のスキルを生かせる職場を紹介してもらえるため、派遣登録者にもメリットがあるといえます。
派遣登録希望者のスキルを把握する
スキルチェックを行うことで、その人がこれまで社会人としてどんな能力をどのくらい培ってきたのかが客観的に分かります。スキルチェックがないと、派遣会社の担当者はあなたのことを履歴書上のみで判断しなければなりません。
履歴書だけでは分からない実務的なスキルをデータ化できるだけでなく、派遣会社側が数値としてスキルを把握できるため、安心して派遣先会社に人材を紹介できます。
派遣登録会で行われるスキルチェックの内容
派遣登録会で行われるスキルチェックの内容は登録会社によって異なりますが、主に下記のスキルチェックを行っているところが多いです。
- 一般常識・ビジネスマナー
- 適性検査
- タイピング・テンキー入力
- Excel(エクセル)
- Word(ワード)
それぞれの内容について解説するので、あらかじめ内容を把握して、テスト前にある程度の心構えや準備をしておきましょう。
一般常識・ビジネスマナー
一般常識テストとは、新卒などの採用試験にも導入されている選択式のテストです。主に日常生活で使用する漢字の読み書きや簡単な計算などができるかを確認するためのものなので、特別難しい問題ではありません。
ビジネスマナーテストは、ビジネスシーンで社会人としてのマナーが身についているかどうかを選択式で確認するテストです。こちらも基本的なビジネスマナーを知っていればあまり問題はありませんが、今までバイトなどでも働いたことがないという方は、ビジネスマナーの基礎について学んでおくと良いでしょう。敬語の使い方や電話応対の仕方などが出題される傾向なので、重点的に対策をしてみてください。
適性検査
適性検査は公務員や就職活動・転職活動における採用試験でも使われているもので、判断されるのは主に能力と適性です。能力テストは主に計算や分類など知力を測る問題で構成されており、知能テストやSPIに似ています。
適性テストは、派遣登録者の性格や特性がどの仕事に適しているかを判断するためのものです。適性テストは性格診断に近いものなので、あまり対策をする必要はありません。
タイピング
パソコンの入力スピードや誤字脱字の有無がどれだけあるのかをチェックするテストで、派遣会社のスキルチェックの中でも最も重要視されやすい項目です。一般的には、タイピングのテストをしてからテンキーに関する知識を確認するという流れが多いため、対策優先度も高くすべきでしょう。
重要視される理由としては、パソコンを使った事務作業を派遣社員に求める会社が多いという背景があるようです。
Excel(エクセル)
Excel(エクセル)による表作成や数式などに関する、実務的なスキルチェックも行われます。
問題内容はExcel(エクセル)初級から上級まで幅広く、上級になればなるほど難しい数式や表作成スキルが出題されやすいです。事務などの仕事をしたい場合に重要視されやすいので、働きたい職種に合わせて対策を行ってみてください。
Word(ワード)
文書作成などで活用されている、Word(ワード)のスキルチェックを行っている派遣会社も多いです。Excel(エクセル)と同様、初級から上級レベルまで幅広い内容が問われます。こちらも事務などの仕事で求められるため、事前に対策をしておきましょう。
希望職種によって行われる特殊なスキルチェック
派遣先の企業や応募したい職種によっては、特殊なスキルチェックが行われる場合があります。例としては、経理テストやビジネス英語テストなどです。
経理職を希望する場合は、日商簿記3級ほどとされている初級の経理テストがあります。企業の規模や募集している職務範囲によって必要とされる経理スキルも異なるため、派遣登録会でチェックされているようです。
また、グローバル企業や外資系企業など英語を使った業務を希望する場合は、派遣会社によってビジネス英語テストも存在します。主にTOEICと同じ内容のリーディングテストが中心で、職種によってはFAXの読解や電話での抜き打ちスピーキングテストもあるようです。
自分でできる派遣のスキルチェックの対策・練習方法
スキルチェックで良い結果が残せれば、紹介してもらえる案件も大きく変化するでしょう。派遣登録前にスキルチェック対策ができれば良いですが、それぞれでどのような対策を行うのが良いのか迷ってしまいますよね。
ここでは、自分でできるスキルチェック対策を、下記の項目ごとにご紹介します。
・一般常識テスト・ビジネスマナー
・適性検査
・タイピング・テンキー入力
・Excel・Word
・経理
・ビジネス英語
自分の苦手分野を中心にできる限りの対策をして、スキルチェック当日をリラックスして迎えましょう。
一般常識テスト・ビジネスマナー
まずは、一般常識テストとビジネスマナーの対策方法について解説していきます。それぞれ順番に見ていきましょう。
一般常識テスト
一般常識の無料テストサイトを使えば、自分の現在の知識をチェックできるので、一度チャレンジしてみてください。例えば、「一般常識 | ACCESSPOINT」では、ランダムで30問の一般常識テストが出題されます。こういったテストサイトを利用して、間違えた問題はノートなどにまとめてすぐにチェックできるようにしておくと、効率良く対策できるでしょう。
また、一般常識テスト対策は参考書を活用するのもおすすめです。派遣のスキルチェックだけでなく、就職活動や転職活動用の一般常識テスト対策本としても役立つので、一冊持っていると便利でしょう。
ビジネスマナー
ビジネスマナーを学ぶ場合にも、書籍が役に立ちます。ビジネスマナーに関する書籍はたくさん発売されているので、手に取って自分に合いそうな本を1冊見つけてみてください。ビジネスマナー対策には、「秘書検定」に関する本などもおすすめできます。
また、ある程度ビジネスマナーを心得ているという方は、一度無料のビジネスマナーチェックテストを受けてみるのも良いでしょう。ビジネスマナーチェックテストなら、敬語に関する問題もある「ビジネスマナー・常識力チェック」や、前述でご紹介した「ACCESSPOINT|ビジネスマナー」などがあります。
一般常識テストと同様に、間違っていた部分はノートにまとめるなどしておくとすぐにチェックできて、隙間時間にも対処することが可能です。。
適性検査
適性検査に関しては、あまり対策をする必要はありません。能力テストの対策をしたいという場合はSPI対策の本などを活用するのがおすすめですが、適正テストは下手に対策をしないほうが良いでしょう。
先ほども解説した通り、適正テストは性格診断に近いものです。性格を良く見せようとして無理に回答を変えると、本心でないことがバレてしまいます。適正テストは正直に答えるのが一番の対策です。
タイピング・テンキー入力
素早くタイピングするためには、慣れと練習が重要です。そのため、無料のタイピングサイトなどを活用してひたすら練習するようにしましょう。
例えば「楽しくタイピング練習ができる「マイタイピング」」では、歌詞を打ち込むタイピング診断などの楽しくタイピングの練習ができるシステムが多数あります。
もくもくとパソコンに向かってタイピング練習するよりも楽しく学べるので、活用してみてください。
Excel・Word
派遣会社に登録する際のスキルチェックは、最初からExcelやWordを中級・上級レベルで使いこなせる必要はありません。多くの派遣会社では、登録者対象に対して無料のExcelやWord講習を実施しています。自宅で受けられるものや先生がついてくれる講座など多岐に渡るので、登録予定の派遣会社のホームページをチェックしてみてください。
また、最近では、YouTubeを活用して動画でExcelやWordの使い方を配信している人もいます。YouTubeで学ぶ場合は、スマートフォンやタブレットで動画を再生しながら自宅のパソコンを使って練習するなど、工夫しながら勉強してみてください。
経理
経理のスキルチェックでは、日商簿記3級程度の問題が出題される傾向にあります。そのため、簿記3級のテキストなどを使って勉強してみると良いです。簿記3級の勉強に関しても、YouTubeに動画を公開している人もいるので、参考にしてみてください。
ビジネス英語
ビジネス英語の対策に関しては、TOEICの問題集を使用して英語の基本やオフィス向けの英語を勉強するのがおすすめです。TOEIC問題集の苦手部分を対策することで、日々の英語力の強化だけでなく単語力アップにもつながるでしょう。
また、身近な方法としては、英語のニュースを見るのもおすすめです。ビジネスの場において時事ネタは欠かせないため、単語をピックアップしてストックしておくと、実際の現場でのスモールトーク対策になります。
スキルチェックの結果が悪い場合は?やり直しはできる?
スキルチェックの結果が悪かったからといって、派遣会社の登録自体に影響することはほとんどありません。スキルチェックは、あくまで登録希望者のレベルを客観的に把握することと、派遣先企業と登録者の希望職種と応募職種のスキルが合うかを確認するためのものです。
しかし、数値として結果が出てしまう以上、どうしても気になってしまいますよね。
スキルチェックで悪い結果が出てしまっても、やり直し(更新)が可能です。多くの派遣会社では、後日スキルチェックの再チャレンジを了承してくれます。
・パソコンや経理スキルなどをアピールしたい
・Excel・Wordのバージョン違いによって当日に実力を発揮できなかった
・自分で勉強をしてスキルが上がった
など理由がある場合は、スキルチェックをもう一度やりたい旨を派遣会社にお願いしてみましょう。
どうしてもスキルチェックに不安があるという場合は、スキルチェックがない派遣会社への登録を検討するのもおすすめです。例えば、「テイケイワークス東京」の軽作業業務やイベント設営の派遣業務は、登録会はあるもののスキルチェックを省略する場合があるので、そういった派遣会社を探してみてください。
派遣のスキルチェックに関するよくある疑問
最後に、派遣のスキルチェックに関するよくある質問を3つ紹介していきます。
- 派遣会社のスキルチェックは無料?
- スキルチェックの結果は派遣先企業に伝わる?
- 派遣会社のスキルチェックの点数は教えてもらえる?
ぞれぞれ見ていきましょう。
派遣会社のスキルチェックは無料?
派遣のスキルチェックは無料で受けられます。スキルチェックを行うのは派遣会社側から見てもメリットがあるため、無料で行っているところが多いのです。スキルチェックをやり直したい場合も無料で行ってくれる可能性が高いため、スキル向上を目指している人は挑戦してみてください。
スキルチェックの結果は派遣先企業に伝わる?
スキルチェックの結果は派遣先企業にも伝わります。派遣先企業は自社で働く人がどのくらいスキルを持っているのかを把握したいと思っているので、派遣会社が派遣先企業にスキルチェックの結果も伝えるのです。スキルチェックの結果に自信がないという方は、勉強をしてスキルチェックテストの結果向上を目指してみてください。
派遣会社のスキルチェックの点数は教えてもらえる?
スキルチェックの点数を教えてもらうことは可能です。派遣登録者のスキルチェックの結果が良くなるのは、派遣会社としても大きなメリットがあるため、点数を教えることによる結果の向上を期待しています。点数が良くなれば紹介できる案件が増えるため、派遣会社にも派遣登録者にも良い結果につながるのです。
まとめ
「登録会の際にスキルチェックがある」と聞くと、つい身構えてしまいますよね。しかし、スキルチェックは、あくまでも派遣会社に寄せられる求人と登録者のスキルがマッチするかどうかを派遣会社が把握するための判断材料です。
スキルチェックの結果が悪かったからと言って求人を紹介されないということはないので、リラックスして受けてみましょう。